7月第4週号 自分自身を多面的に観察できる、セルフコーチングができる。

#22 セルフコーチング
課題があった際にその課題に真剣に集中することで、自分では考えられないような思考の詳細化(ビジュアライゼーション)が起きたことがありませんか。


あなたは別のところからあなた自身を自動的に観察できるようになっているのです。多面的に思考することが出来るようになったのです。
あなたともう一人のあなたが双方の意見を交わすことが出来ればいろいろな所でマインドセット(心の準備)ができ、やるべきことの選択肢が広がり、一つ上の決断が出来るようになるのです。

その選択をするのはもちろんあなたです。選択肢が増えることでゴールへの近道が見えたり、もっと別の考えが浮かび、それにより課題が変わって新しいことへの転移が出てきます。連鎖していく内容が増えていることで、ヒラメキや直観が同時に作動して多重思考が出来るようになってきます(multi perspective)。

今までとは全く逆の立場(Polarity)で考えることができるので、やろうと思うことにブレーキがかかったり、今までは出来なかったことが勇気を持ってできるようになることさえあります。その度合いに応じた準備が出来るようになり、柔軟な決断を導く要領が得られるようになります。ますます懐が深くなり、思考の引き出しが増えるので人生が楽しく、満ち足りてわくわくするようになります。そんなことが起きていませんか。
自分自身の考えを、あたかも他人にアドヴァイスを与えるように、自分自身にアドヴァイスし、自分に対して行動をコントロールするようになっていくのです。楽しいですね。自分で自分の考えを変えて楽しんでいるのです。
もしこのようなことが出来るようになったとしたら、人の話を注意深く聴くようになり、自分の観察眼もどんどん鋭いものになるので話に無駄がなくなり、余計な質問もしなくなるので相手からの信頼を得ることができるようになります。

見方が変わることにより、今迄は気がつかなかったこと、
自分にはできないと思っていたこと、
相手の立場にたって意見を考えたり、他人にしていた質問を自分に投げかけたりすることが簡単に出来るようになるのです。
悲しみの当事者になって考えたり、問題児になったつもりで考えたり、
心の悩みに気がついたり、共に喜んだり、わくわくするのを第三者として外側から見ることが出来るのです。
その時の自分の考えをもう一度見つめるにはちょうどよいのです。

あなたは強い意志を持った人です。もしこのようなことが出来ているのならば、既に立派な経営コーチ、ライフバランスコーチになっています。

自分にできないことを人には説明できません。
自分にはできないことがいろいろな思考の後に明確にわかるようになり、自分のことを基の考えに戻って話せるようになってはじめて他人から信用を得るのです。
これが本物のコーチングが出来るようになる発達段階の第一歩です。

同じことが人生だけでなく経営にも言えます。
批判や評価をするときも自分が批判されたり、評価されたときの気持ちになって考えるようになるのです。

ものの見方に柔軟性が出て来るのがわかります。人の思考には絶対という言葉はほとんどありえません。それにもかかわらず普段は色々な場面で自分の過去の知識、能力を絶対的だと思って采配を振るったり、ものごとをきめたりします。

それは絶対ではなく、どのくらいの割合でどちらを取るかという選択です。
目に見えない思考上の考え、又は経験をもとに話しているのだということがわかってきたのです。
目に見えることはわかり易いのですが、目に見えないものを思考の中で整理してそれを外に発するということが環境の中での人間関係なので、整理がきちんとできて質問をするようになって初めて発達段階的に経営コーチングといえます。それほどに経営は単純なものではなく抽象的な事柄の集合体なのです。
この集合体のどの段階に自分がいるのかが抽象度の割合なのでしょう。
ほとんどの経営者はお分かりになっていると思いますが、新卒の新入社員にあなたが話すことは相手にはとても抽象的に思われるものです。あなたにとっては具体的なことなのですが。あなたが具体的に話したつもりでも、未熟な人には理解できないことが多いのです。
ですからもし本当に多くの人に理解してほしければ、易しい言葉で細かくきちんと説明をすることが大切です。わかり易いからです。
でも同じことを成熟した人に話してもあまりに単純すぎて相手は何ら広がりが感じられず、創造の翼を広げる楽しみを与える事が出来ません。
貴方はどちら派ですか?抽象的ですか、それは誰にとって?それとも具体的に詳細まで話す方ですか、それは誰に対して?

同じことをグローバル経営になった場合で考えてみてください。

どちらが主なコミュニケーションですか、又はあなた自身のスタイルですか?

この続きは又異文化、クロスカルチャー、環境の所で多く討議しましょう。 

杉井要一郎


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