人材育成には5つの段階がある(Performance coaching)11月第2週号

#37

人材育成には5つの段階があることを知っていますか?
まず、人材育成・課題のリストアップから始まります。
次に、人材開発です。

第一段階:その課題の全体像(Systemic view)を知ることにより、今育成に必要なことの全体と部分、その間のコネクションが何かということがわかります。
あくまでコーチングですから、教えることは一切しません。自分の組織に合うように持って行かせるためのフレームを、コーチや開発・育成部門の人たちはマスターしておくことです。

基本は
1. 知識と経験です。
2. 能力と行動力です。
3. 資質と思考です。
4. 叡知と実行力です。

これらのまとめとしてあるのが「人間関係、成功の法則」です。

これらに付随して大切な課題(時として主役になることもあります)は
1. 人生
2. 健康
3. ビジネス
4. リーダーシップ
5. 情緒、感情

そのためのエネルギー源は
1. コミュニケーション力
2. 分析力
3. 選択力
4. 判断力
5. 決断力
6. 実行力
7. 忍耐力
8. 抵抗力
9. バランス力

縦軸(X軸)を思考、そして横軸(Y軸)をその量的なものとします。
その間を埋めるのが経験(失敗と成功)の質で、その奥(Z軸)が資質になります。(三次元)
一番大切なのがその資質の深さと良い経験の幅とその量です。

思考にはプラス思考とマイナス思考が有ります。
論理Logical思考と感情Emotional 思考があります。
抽象思考と具体的思考もあります。
その中間もあるでしょう。

一番良いのはコミュニケーション能力の中の質問力を教育することです。

プラス思考の質問は直接の回答を求めないオープンな思考をもたらすので、思考が無限に拡張します。

その広がりと奥行きを追及するシナリオが出来上がるまでの忍耐が必要です。
その忍耐があるのが人間です。

人材育成とはそれらを育むためのサポートの場の提供です。

思考は自分で考える事ですが、考えるとは何でしょうか。
人が発達すると自分一人で考えるだけでなく、他人も巻き込んで考えるようになり、思考の拡大につながります。

もしそれができないとどうなるでしょう。

生まれた時からいろいろな質問をされ、それらに答えられないと自分は他の人より劣っている、遅れているとみなされていると思い込んでしまうものです。

人間は常に上をめざし、前進します。
人と比較するから上に進むのです。

学校も質問に対して答えられないと落第しました。
特にリーダーやトップ、さらに上に行けば行くほど自分で物事を創造しなければなりません。
想像の翼を広げるということは大空を飛翔することです。
自動車が空を飛ぶように。

次に大切なのは物事のプロセスです。
BSC(バランス スコア カード)にもあるように、全てのプロセスが必要になります。
そのプロセスも発達段階的でなければならない事もあります。
(この詳細についてはまたの機会にお話しします。)

そうすることにより、縦(X)軸、横(Y)軸,奥行き(Z軸)が揃い、ある程度の階層型からフラットな水平型組織までを網羅することになり、後はマトリックスを如何にConfigureするかだけです。

さあ、これから必要な組み合わせを皆さんで知恵を絞って考えましょう。そうすることにより、これまでは必要に応じて行っていた人材育成を最も効率よく組み立てることが出来ます。 こうすることにより、常にいつでもどんな組織でも、自由に組み合わせることが出来、且つ質の高い人材育成が出来るのです。

コーチの役目はここまではコンサル的に行いますが、これからが本番です。

そのような組み合わせが、どのような結果を引き起こすか、これはファシリテーターの仕事としてエグゼクティブコーチは一緒にサポートできます。

ここから誰に、どのようなプログラムをコーチすればよいかが始まります。
それが第二段階の人材開発です。

これらは継承者向け、リーダー向け、チーム向け、一番大切なエグゼクティブ向け、そしてどの段階においても基本的な大切なものを開発するのです。

それは開発するだけでなく、大切なものを捨てる事も含めてコーチングをするのです。

特にここで最も重要なのは倫理的なことの理解です。(これは後になってからわかるようになります。)
その一つとして企業組織によるコード等の作成もあるでしょう。
その様な奥深いことをクライアントと共にコーチングするのです。

さあ、あなたならばこれらの育成、開発を会社として承認され、導入するために、人事部、人材開発部長とどのような会話でスタートしますか。

それらをどのように説明しますか。

貴方は既にこのようなことをコーチングしたことがありますか。

これからが本当のエグゼクティブコーチグです。
自分自身が経験していないこと、自分が全く知らないこと、でも一番大切なこと、これらのことはエグゼクティブコーチにとって当たり前になるのです。

自分の知らないこと、人事・人材の未来の知らないことを提案して、トップの承認を得るのです。

明日からあなたは何をしますか。
コーチングです。
コンサルになって答えを考えないでください。 

目的と目標に向かってのJourney です。

Let’s go,

杉井要一郎

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