4月第3週号 本当の気づきを得た時の価値観

#60 Transformational Coaching

本当の気づきとは?

自分の心の奥深くに入っていき、これこそ自分が求めていた本当の気づきだと心底感じられるのはどのような時でしょうか。


人は話をする際に何らかの自分の価値観を持って話をしています。

1. 自分では明確に意識していないけれど、興味を持った、同調した、何かを新しく知った、驚いた等の感情高まりを無意識に感じながら話をしているのです。


何かよくわからないけれど自分の中で自然に向上しているというような価値観です。

2. 次にそれらは目に見えるもの、景色、美しさ、相手の表情、感動する姿、試合に勝った、大きな受注ができた等、自分の五感に訴えるものもあるでしょう。


これらは表層的な気づきと価値観です。そしてそれらの表層的なものの新しい発見に関して気づきを覚えるのです。特に若い人に多くの気づきが現れます。

3. 若い人にとっては、多くの事が知らないことからの新しい学びと言ってもよいでしょう。ですから成人と若い人たちとでは感動の度合いと性質は大きく違うのです。


では本当の新しい気づきとそれに付随する価値観とは何でしょうか。

これらが明確でないからほとんどの場合、気づいたとしても一定のインパクトしかないのです。一定のインパクトは本質的な気づきではなく表層的な薄い気づきなので、直ぐに忘れてしまい、価値観も深層から出たものとは結びついていないのです。

今までのブログで書いている顕在意識は、この表層的な気づきまたは価値観をさします。

本質について話し始めると哲学になりますので、今回は本当の気づきとは表層的すなわち顕在的な意識下での気づきではないものと思ってください。

そうするとそれは自然と深層、すなわち潜在意識下での気づきになり、価値観も自分では気づかない、わからないくらい奥深くに入っている潜在的な価値観になるのです。

目に見えるものでなく、目に見えないものほど感動の価値が大きくなってくるのです。特にこれまでにあることからでの気づきでは感動はあまり起こらないのです。それは表層的なものだからです。潜在的な価値観、気づき、感動とは繋がらないからです。

潜在的な価値観、それは多くの気づきに見られる自分の未来に向けて本当に必要な気づき、ヒラメキ等です。

ある分野においてその道に精通した人が感動したり、閃いたり、気づきを感じるようなことです。

本当の価値観、気づきとは、その気づきが専門家にとっても新しい発見に匹敵するくらいの大切な気づきのはずです。これらはすぐに多くの人にとっても新しい価値観となり、忘れることができなくなるものです。

ではそれらの価値観は自分の多くある価値観のどの部分にあるのでしょうか、考えたことがありますか。

個人の場合は自分自身への気づきです。自分が思っていなかったことを知った時です。それらは新しい思考かもしれませんし、ストレスからの開放かもしれません。いずれにしても自分では思っていなかった表層からもっと奥深いところへのアプローチができて新しいエネルギーの放出が起こった時です。

顕在意識での価値観よりももっと奥深くに入り、ある時には潜在意識に直接刺激を与えるような強いものです。これらの潜在意識にある価値観が新しく深層に入ってきた価値観と同調していろいろなところに無意識のうちに波及することにより、大きな気づき、価値観となるのです。それは潜在意識の拡張にもなります。より大きな本当の気づきから来たものが影響するのです。

顕在意識の価値観は、反射的に、ちょっとしたことからでも起こる感動です。新しい特別な気づきではなく、何かの延長にあるものです。

何らかの課題の選択による新しい気づき、真逆思考から起こった気づき、忘れていたことへの新たな刺激による気づきが今につながったことの感動にもなっているのです。

自分でこれこそ求めていた何かだったという本質的な元型になる真の気づきは、今までは出来なかったことが出来るように変容したことのような、その道の専門家が価値と認めるくらいになる事でもあります。
それらの本当の気づきが直ぐに潜在的、本質的な気づきとなり、新しい価値観となり、そのことに関して集中することが出来るのです。

今までの価値観が小さな気づきの積み重ねとともにどんどん大きくなってくることがあります。これらの小さな気づきの多くのつながりが新しい大きな価値観を生んだ時に大きな別の気づきに変容した時です。

それらの価値観が今までとは違った方向に転移、変容、拡張するのです。どんどん拡張してくると今までの小さかった価値観は次第に新しいもっと大きな価値観に埋もれ、その結果、その人の器が大きくなります。

気づきにも発達段階、向上するような、なにかステップアップの可能性があって変容していくのです。

価値観と自分の心の強さとが一緒になり、さらに大きな価値観ができてきます。

例えば「心の広さ」という価値観が私にはあります。

いろいろな経験を積んできた方ならお分かりのように、つまらない小さなことにこだわりを持たなくなるようなことです。自分に対して寛容でほとんどのことには動じなくなるような心の持ち方です。
このような価値観は目に見えない潜在的な価値観で、それが拡大していく姿は自分も他人からも見えないものです。しかし潜在的成長の中では、それらの価値観が大きく成長したおかげでもっと大きな価値観の向上を、今までのことには動じることなく自然と上を求めていく行動に習慣付けられ表出しているのです。

あなたの持っている価値観を少し整理してみましょう。
大切なことは今までの気づきの本質、原型が自分の癖である、となるような気づきの習慣を身につけることです。すると自分の価値観が見えてきますね。

自分にとってこれまでなかったほどの新しい発見の驚き、未知との遭遇というくらいの気づきを喚起させるような何かがあった時に、自分が変わったという気になり、その気持ちの動機づけ、価値観の変容から行動にうつることができるのです。

この気づきが出たときに、自分に新しい価値観が生まれたり、今までの価値観が大きく広がっていったり、すべての中でのバランスが取れてきて角があった意思や信念が丸くなって器が更に大きく育っていくのです。

本当の気づきとは、自分になかったことの新しい発見、トンネルの向こうが見えるようになる気づきです。
10段階の5、中間になるような気づきを自分で考える機会が多くなることでしょう。こうなると見えない周辺が見えてきて潜在的な気づきと連鎖しやすくなります。

このような結果を出すためには、人生とビジネス経験が豊富で、場数を踏んだ話ができるベテランのコーチ、またはメンターとじっくり腰を据えて、単に時間ではなく、本音を語れるような環境を作ることが絶対に必要です。

ではまたの機会にさらなる本質的な気づき、価値観が出るような例についてお話をしましょう。

できるだけ分かりやすいように書いていますので、更に深く知りたい方はご自分で内省的な思考を広げて勉強してください。

杉井要一郎 / 2015年4月第3週号 © All rights Reserved by Gledis Inc.



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