3月第1週号 社長の変革・変容をどのようにして社長自身に気づかせるか

#107 トランスフォーメショナル・コーチング

今こそ会社の若返りの時です。社長が60歳から80歳までの会社はいかに後継者に引き継ぐかを真剣に考えています。ちょうど日本が急成長した時代に会社を興した人たちです。デフレを知らない社長、役員たちです。



若い社長とは年齢ではなく、新しいドメインに対する新しいビジョンと経営センスを持ち、ITコンピテンシー、リテラシーバックを駆使したビジネスで無意識のうちに行動できる人たちのことです。これはドメインではなく、人の意識の変革です。新しい時代の幕開けなのです。


トランスフォーメーショナル・コーチング

 Deep Learning

これは単にドメインの話、人の能力の話だけではなく、全く違うパラダイムのへの挑戦です。日本で出版されている多くの成功経営ノウハウ本は10年以上前のアメリカの話で、すでに陳腐化しているのです。いま日本で多く読まれている本はアメリカの過去の話を要約しているのであり、日本が求めている過去10年間のデフレ経営から脱出するための最良の先端技術思考ではないのです。そして経営者に対しては従来とは全く違う新しい創造性と協調性を求めているのです。

日本は明治以降アメリカ、イギリス、フランス、ドイツに文化、経済、政治、経営を学べと必死で追いかけ、追いついてきました。それは戦後の日本の活躍につながったのです。フォロワーとしての、二番手戦略プラスアメリカによる為替高による成長でした。
そして日本列島改造のインフレ時代に入った1970年代からは日本の貨幣価値の上昇により、世界中の資産を買い漁っていたのです。ちょうど今中国がしているようなバクガイと同じことを30年前に日本がやっていたのです。日本中がインフレで高金利になり、Japan as No. 1と言われていた時代です。1980年代には世界中がIT バブルに入り、アメリカではシリコンバレーにおいて億万長者がドンドンと生まれ、それをきっかけに金融工学が発達して未曽有の世界資産が膨張したのです。



その後工業はだんだんと衰退していき、どこの国でも自国を守るNationalismが再度台頭してきました。パラダイムの変革が第3の波として起こってきたのです。いろいろな経済学者が出てきました。またアメリカの大学がMBAとして世界中から資産を集め(特にオイルマネー)、大学での地位を確立するために日本からも80年代は多くの会社員が会社のお金でMBAを取るためにアメリカに行きました。

私がサウジアラビアにいたときにも多くの近隣諸国の人たちが欧米でMBAを取得して帰国し、サウジアラビアの企業では周りの国からの出稼ぎの50%はMBAを持った人が高い給料で雇われたのです。でも我々日本人トップのほうが実際の経営を実践的に知っているのです。財務等ももちろんですし、マーケティングももちろんです。日本人でそのころMBAを取ったと称している人たちで本当に経営に携わることができたのはごく少数です。

今学んでいることは過去の事だと思ってください。知識としてはもちろん一番大切ですが、今皆さんが学んでいること、すべての知識はビッグデータに入っているのです、その応用の仕方さえも全てアルゴリズムとしてインプットされているのです。それをレガシータイプの知識として置いておいてください。あって絶対に必要なものです。

ではこれからのトップリーダーとなる人たちは何を能力、資質として持っていなければならないのでしょう。それがこれからのリーダーの資質であり、一番勉強をしなければ
時代なのです。もちろん日本の文科省でも同じようになるために必死になっていますが、今いる先生たちがそのようなリーダー育成の教育に未だ達していないのです。ですからアメリカのハーバード等の白熱教室のような講義が日本でもてはやされているのです。答えは一つではなくいろいろの意見が出るような難解または抽象的な課題の在り方、解き方の勉強です。それらは思考力の拡大です。

すでにお話ししたようにこれからは思考の時代です、それも単なる知識の積み重ねではなく潜在意識を駆り立てるような思考の創出が必要なのです。グローバルに対応できる思考法を持ったリーダーこそが多くの創造性を生み出し、新しいチャレンジを生むのです。そのような思考の限界を打ち破るような能力を持つための勉強が必要なのです。

これらからおわかりのように思考法も30年前とは全く違う方向に進んでいるのです。それまでの考え方でゆっくりと進んできた思考法はもう時間の問題とアルゴリズムの在り方からして変わっているのです。従来の考え方のトップリーダーは今までの10倍の速さでそして、10倍の深さで物事を考えないと若い人たちにはついていけないのです。昔の思考法を持っている人たちはまず今までのテンポであるそれらを捨てることから始めなければならないのです。
これらは学校ではまだ教えてくれません。でも何も教えてくれなくてもグローバル人材はこれらのことを駆使しているのです。

それらがこれからのLearningであり、今のリーダーには要求されているのです。

これらは全体思考(Holistic)ホリスティック思考あるいは(Systemic)システミック思考です。今までのフレームワークとか、プロセス構築、システム構築などを凌駕した思考内容を先に考えることです。1900年になってERP、SCM等の統合システム的な思考が効果的になりました。また1950年ころからはPMS、P2M等のプログラム、プロジェクトマネージメントシステム思考が全体把握のために流行ってきました。2000年を過ぎたころからクラウドシステムです。アプリケーションの方では、EC(Electric Commerce)が実用化され、2010年ころからSNSが出てきてこれらの基幹システムが経営・ビジネスの基本となってきているのです。Ken Wilber のようなIntegral 思考もどんどんと流行ってきているのです。2015年になってはBig dataを利用したAIが再度見直されてDeep Learningが実用的になってきました。

さあ、これからの経営はどうなるのでしょうか。10年先は見えないといってもあっという間にやってきます。オリンピックのあとです。その頃には皆さんの経営は今とは全く変わっていなければなりません。

もし、ビジネスのことを考えるならば、是非とも5年後に会社はどうあるべきかを考えてください。マーケット、自分の人間としてのコア・コンピタンス、経営のマネージメントシステムです。日本の経営は台湾、韓国に押されています。これは規模だけの問題ではなく思考能力の違いです。国でM/Aをしている大企業が海外のM/Aの対象になっているのです。製造業のDiscreetとIT Algorism Programing とは結果の求め方が真逆ですので、それらについていけない企業は負けていきます。大企業は特に組織の大きさゆえに変革が鈍いのでが、中小企業でさえも、これからは撤退を余儀なくされていくでしょう。そのためにも今から未来人材の思考育成をしましょう。

コストダウンばかりしていて、新鮮でない野菜、果物、魚を安く買ったり、使い物にならない骨董人材を大切に使うのは避けましょう。そのためには新しい経営に投資をすることです。それは機械投資をしていたものの時代ではなく人材のソフト思考に投資をするという全く違う手法です。そして一番重要なできる個々の人材に投資をするのです。それがこのパラダイム変革の中で一番重要な人に対する時間とお金、思考、そのためのLearningをするときなのです。

詳細は別途お話ししましょう。

杉井要一郎 / 2016年3月第1週号 © All rights Reserved by Gledis Inc.

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