6月第3週号 この季節朝の4時ともなると既に鳥たちは鳴き始め、早い人は起き始め、一日の活動が始まるときです。


#173

庭のクチナシの花が見事に花を咲かせ、自分の思考を目覚めさせる準備の時間でもあります。

今日の課題はどのように考える事が一番大切なのかという事です。私たちはともするといつも同じ考え方ばかりしています。


  • 何を考えようか        
  • 何をしようか
  • どのようにしようか
  • What to think  What to do  How to do it

これらは籠の中にいてその籠の檻から出ることを考えていない証拠です。


  • Structured thinking In the box

このような習慣は長い時間をかけて培われてきたので自分にとってはとても居心地が良い状態なのです。
Comfort zoneにいるということです。全くストレスを感じることなく思考法を使っているという事です。

時今や2017年。世の中はAIの時代に突入したのです。今まで学んできた方法はDeep LearningによりBig dataの中の機械語に取って変わられようとしているのです。

今世の中では、政治、経済、社会、金融も含め世界中が混乱の渦に巻き込まれています。
囲碁はもうAIには勝てないので、囲碁のAIの開発をやめてしまったのです。

囲碁だけではありません。普段の生活の中でもAIがどんどん入り込んできており、それらの多くは人間の思考よりも先に進んでいるのです。でも皆さんは頭の中では今までのComfort zoneを出なくてはとは思っているけれど何もしない、何もできないでいるのです。変容しなくてはと思っているのですが、今までの快い環境の中でFreezeしたまま、どうしたらよいのかわからないのです。
早く四角い頭を丸くして、回転を良くしなければAIに全てを持っていかれてしまいます。

これらは 自分がAIになってみないとわからないのです。自己学習が出来ないからです。機械語の方が自己学習をすでに始めているのです。

今日本のリーダーに最も必要なこと、あるいは学校で教えるべきことは、今までの思考、今までの習慣から飛び出すということです。今までに何度も言ってきましたが、自分の知らない事への挑戦です。

さてこれからが皆さんの挑戦です。今までにだれも経験したことがない環境に入るために、今いる箱から飛び出して、きれいに並んでいる思考構造をぶち壊さなければならないのです。さもなければ将来は先進国からどんどん落ちて後進国になっていくでしょう。

なぜならばそのようなComfort zoneに住んだことがない国の人たちの方が、砂漠に水を撒くがごとく何でも吸収していくからです。Unstructured thinking、Out of the box thinkingをする必要がないからです。新しいことへの順応が50年以上早く浸透するからです。取り去るもの、避けるべき壁Barrier、フィルターがないからです。

ではどのようにすればよいのでしょう。それは今までに何度も定義してきたことを実行するのみです。

  • Out of the box thinking Unstructured thinking

今までの思考法から飛び出すためには、外からの刺激が必要であることがお分かりのことと思います。
今までの思考法は欧米よりも一周遅れでいるのです。日本はここ20年以上とても居心地が良い状態にいたために、世界のリーダーから総スカンを食っているのです。日本のリーダーは思考のガラパゴスとまで言われています。 

そのために必要なことをどのように考えるか、思考方法を自分で考える事です。

エグゼクティブコーチの必要性がここに出てくるのです。
一般のコーチと違い、質問能力を問われているのです。単なるまともなPower Questionでは何ら大きな変化は起こりません。

コーチに必要なことはAIが考えられないような、非教師的な質問をしなければならないのです。人の人格、品格、性格、能力は簡単には変えることができませんから、変えられることから変えていくのです。あるいは、皆さんが思考力に不足を感じ始めているのならば、まだ何も先入観念のない若い人たちを育てなければなりません、それも自分で考えさせるのです。あなたの思考力は硬直しているからです。
それが本当の質問力です。

一番簡単な思考法をお教えします(詳細、例題は研修で行いますので事例を考えてください。)

過去からの類推、現在のデータはAIの方が把握しています。毎日新聞や雑誌を読まなくてもその場でデータ化されているからです。ほとんどの論客、批評家はこれらの情報をいち早く得て自分なりに分析しているのです。
ほとんどの分析は似たような傾向、答えになるでしょう。

ではそのような時にはどのような人の意見が注目されますか。そうです、型破りな人の意見です。いかに考えるかではなく、どのように考えるかという事です。
ここのところがわからないと自分のStructureの中に残っていることやOut of the box から抜け出ることができないのです。 Break the normal convention.

思考を根本から変えなければならないのです。自分がいろいろと学んだ時期に戻りいらないものを捨ててくるのです。
ほとんどの人の思考は過去の経験、読書、人に教えられた話等からなっているのです。これらが潜在意識の中で個人のBig data化されてきたのですが、これらに関していえばAIの方が今では優れているのです。 

今まで大変な検索努力が必要だったのに、いまでは特に調査する必要なく、過去の事例や世界中の特許の申請、国ごとの税関事項など記録に残っているものの調査は1秒以内に検索できるようになったのです。

発想を根本から変えなければあなたは過去の人です。必要のない固定観念を取り除くことです。そのためにも未来に向けての想像力を今から鍛え上げていかなければ、あなただけでなく日本人全体がどんどんと落ちていくのです。

それは自分でやるクリエイティビティや皆でやるアイデア出しのブレインストーミングがあり、それらをクラスター化して新しい時代を作り上げようではありませんか。
もうわかったふりをする必要はないのです。誰にでも平等に情報は入ってくるし、あなたに必要なことは部下の思考を自家発電できるように環境づくりをすることです。その方法はいっぱいあります、あとはあなたが自分よりも部下を大切にすることです。
部下のほうがあなたよりも新しいことを発想できる能力を持っているからです。

人間の魅力は考えついた発想の内容を実行できることです。そしてそれを何度も変更するエネルギーを再生、造ることが出来るのです。

人間の魅力<判断力<実行力<固定観念の変更<新しいことへの挑戦力それがIQ<EQ<EI<SQ<DQになっていくのです。まずは自分のEQを高めましょう。

これらは目に見えるもの、見えなくて存在していないもの、
自分でビジュアライズできるもの、出来なくても空想化できるもの、新しい仮定を作り上げること、それらを引き出すための質問を作り上げること、が出来ることです。

さあどんな質問をすれば仮定形ができるのかを実行しましょう。
それによりあなたの魅力がどんどんと増して、左脳から右脳へと思考力がバランスをとるようになるのです。

7つの思考力を考えてください。
新しく考えたければまた別の視点から見たドメインの違う7つの思考ができてくるはずです。

今は皆さんまだ5角形くらいの思考法です。7角形にするだけで2倍のクリエイティビティになるのです。

これで今日の分は終わりにします。やっと20%前に進みましたね。ではまた次週。

杉井要一郎 / 2017年6月第3週号 © 2017 Gledis Inc. All rights Reserved.
(謹告:2017年6月第2週号は都合により休刊としました。)

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