9月第3週号 必要に応じて産業の主要な都市が移り変わってくる時代。 遅れている日本の主要産業地図・必要に応じてどんどんと移動するくらいのEnergy エネルギーとスピード、アイデアの勢いが必要。

#185

必要に応じて産業の主要な都市が移り変わってくる時代。

8月にロシアのシベリアの町にExecutive Coachingに行ったらいきなり、若いITの社長に私たちはアジアのシリコンバレーを作るんだといわれびっくりしました。皆さんシンガポール、シリコンバレーには根拠を置かないで訪問するだけか、駐在員を一人か二人置くだけです。

世界のシリコンバレーは今やアメリカのシアトル、アジアのシンガポール、そして次は中国に移ってきています。あなたは日本でシリコンバレーを作りたく思いませんか。せめてAIに関する新しいアイデアを考えてベンチャーしてほしいのです。さもなければどんどんとIT技術はアメリカから日本を通り過ごして大陸のほうに直に言ってしまうのです。

世界中の発展している産業は今や決断とスピード、行動が目まぐるしく変動しています。必要に応じて動く、変化させる、狩人のような動きです。 日本人にはどうしたら同じような俊敏な実行力ができるでしょうか。

今日はIT・AI産業の流れをお話しします。

アメリカのワシントン州にある、シアトルは今やクラウド開発の首都から AI、ML(Artificial Intelligence, Machine Learning) の首都へと変貌しつつあります。 今や毎日、新聞に必ず出てくるAI のエンジンを開発し提供している IBM、Google、マイクロソフト、Amazonは、今 AI のビッグ4ですが、マイクロソフトとアマゾンはシアトルに本社があります。 アマゾンもマイクロソフトも、 これから囲い込みしたスタートアップ起業に最低 3,000万円相当のクラウドを無料で貸し出し競争を行っています。日本でも同じように無料で企業に貸し出しをしています。大学やこれらのIT 企業からスピンアウトしたベンチャービジネスの会社はこれらのDeep Learningの機械学習モジュールを無料で駆使して、新市場を作り上げていくか、または既存の市場構造を変革するような新しい改革を生み出しているのです。日本が動画とうに盛んに力を入れている間に世界はどんどんと変わっていくのです。もちろん本来のシリコンバレーも健在です。Geek Wire によると、2016 年に実に 80 社の IT 企業が同地にて AI 開発拠点を設置若しくは拡大しています。マイクロソフトは同年夏に 5,000 人規模の AI 事業部を開設しています。

同じようなことが中国でも毎日どんどんと発達しているのです。このようにAI時代になったのですが、いまだ日本の企業はエッジコンピューティングにものすごく力を入れているのが現況です。これは日本が本当の新しい情報産業というよりも昔取った杵柄で中小企業の製造業に特化しているからかもしれません。
今後自動車産業も変容します。すでにガソリン車からEV 電気自動車への変容が決まっており、今までのような生産管理では立ちいかないでしょう。

我々が望むのはIBM、Microsoft, Amazon, Googleのような大企業にはできないようなVenture 企業のスタートアップの会社が日本にできないものかといつも思っているのです。我々が立ち上がらないとすべての情報産業はこれらの4社にもっていかれます。クラウドコンピューティングはすでに大手のSoftware vendor にもっていかれています。SAP, Oracle, Salesforce, Facebook, これらの企業が個人情報を世界中から集めては利用しているのです。 すべの情報を自分らのデータベースにため込んでいるのです。そしてそれを利用して新しい事業を起こしているのです。顧客の囲い込みさえできるのです。

日本に根差したソフトの開発をしましょう。大きな会社からのスピンアウトでも結構です。自分の技術をもってそれにアイデアをつけましょう。それでも結構です。今では大学も変わろうとしています。企業、大学、そして皆さん個人が持っているアイデアを駆使して是非とも起業してほしいのです。
日本人しかできないようなシンギュラリティー(特異性・唯一のもの)を持ったものを開発しましょう。  今までは個人で発明をしたビットコインでさえも大手銀行がまねをして仮想通貨を利用しようとしている時代です。

SCAMPER (Substitute 置き換えられるもの、Combine 他のものとつけてみる、Adapt 適用させる、 Minimize 小さくする、Put other use 別の利用法を考える、Eliminate 取り除いてみる、Reverse ひっくり返す) ぜひともこの創造的思考法のツールを使ってみてください。何か新しいものができますよ。

皆さんの活躍を祈っています。

杉井要一郎 / 2017年9月第3週号 © 2017 Gledis Inc. All rights Reserved.

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