あなたはどんな時に「経営とは」を話しますか。
どのような場面であなたは経営を話し、どのような別の場面でビジネスの話をしているか、ご自身では漠然と区別をして話しているのと違いますか。
同じ内容を経営でも話し、ビジネスでも話すことはありませんか。共通な接点がある話であったり、どちらかがもう片方を包含している話などです。
会社は継続的に利益を上げ存続し、その利益をステークホルダーへ分配し、社会的貢献をする目的で、経営陣が従業員を使って様々なビジネスモデルを市場に提供しています。そのためにマーケティングを行っています。
従業員は経営者から与えられたチャンスに挑戦し、最終的に自分の価値観を高める場の提供を受けているのです。
会社は利益を増やすためにその源泉である社員、人材の育成に利益の再投資を行い、市場拡大、社員のチャンス拡大をしつつ発展していくのです。
この素晴らしいシステムを維持するために、経営者は社員が出した結果に感謝し、また次世代へのチャンスを創造していくのです。
金融業を営んでいる方々はお金という金融商品ポートフォリオを対象としている次元が違うビジネスプロセスモデルを市場環境に提供しているのです。これらのマネージメント能力は製造、サービス、コンサルタントとは別の世界の経営です。
ビジネスは社員が会社の為に労働を提供して得た利益の対価を得ることです。
では経営と、金融、一般に言うビジネスとは何が違うのでしょう。
経営は簡単に言うと会社で働いている人たちの人生のあり方を説きます。それがビジョンであり、ミッションです。ミッションはその目的を全うするべき指針です。
コア・コンピタンスが大切なのはそのミッションを全うするための会社のエネルギーだからです。
- エネルギーは人が放つ最も大切な力です。
- 利益が出たらその利益で税金を払うのが基本です。
- 利益の配分もそうですが、コストダウンなどで競争力をつけて得た利益は社員の育成に費やされるのが一番です。
- なぜなら社員無くして経営は成り立たないし、リーダーも存在しないからです。
そのエネルギーの元を作るのが社員です。ですから社員を大切にするのです。
その社員も大きな利益を生むにはチームが必要です。
チームの力をつけるべく個人の力量を上げるための知識を蓄えるのです。
リーダーはその知識を持ち、単なる人数の掛け算ではなく、累乗となるような大きなエネルギーを放つように持って行くのです。
戦後の日本はそこまで考えず、ビジネスモデルの中で競争に勝つことに専念していました。1ドル360円の時です。今は1ドル100円です。貨幣価値が3.6倍にもなっているのです。
中国が今全く同じ道をたどっています。人口では日本の5倍以上です。この国の総人口のエネルギーはものすごく大きく既に世界のGDPの2位を占めています。かつて戦後の日本経済が世界のGDPで2位であったように。
なぜ日本のビジネスは中国に先を越されているのに、経営は未だに尊敬されているのでしょうか。人口の問題でしょうか。日本の経営をどんな風にとらえているのでしょうか。
島国である日本が大きな大陸を相手にどのようにしてここまで大きくなったかを考える必要がありますね。
それを忘れたならば日本は単なる西欧、北米の経済的なビジネスモデルの追随だけで終わってしまうでしょう。そこにある自分ということを常に現在位置において、その要素である今とは何かを考える時です。
コーチとして大切なことはお金儲けだけではなく、人間としての倫理、ビジネスのマナー、文化の尊重、経営に対する哲学を持つことです。人間学が経営にとっては一番大切です。
コストダウンをしたり、効率を上げたり、そして最も大切な経営を通してビジネスを支えている人間への尊敬です。
ではまた経営に関して語りましょう。
杉井要一郎 ©2014 All Rights Reserved by Gledis Inc.
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