Top Leaderは誰よりも高い目標に挑戦します。(忍耐力) 6月第3週号


2014年6月第3週号(#15
Top Leaderは誰よりも高い目標に挑戦します。

内にある目標と外に向けての目標が本人を強くするのです。

Performance and Goal Oriented Leader

スポーツとリーダーシップ。

スポーツ選手を会社で雇う理由はいろいろありますが、一番の理由は常にその高い目標に向かう姿勢です。目標を達成するために何度も何度も執拗に繰り返し挑戦する習慣が身についています。
その気持ちの持ち方、集中力(focus)を一般の社員に一生懸命教えても、それが習慣になるまでにはかなりの努力と年数がかかり、さらにその中で成功と失敗それぞれの経験が必要です。それができるようになる人は稀で、そのような人と一般の人では気持ちの持ち方に大きな差(gap)があります。

知識は勉強すればいくらでも身についてきますが、辛いことを実践で学ぶための崖っぷち経験をしないと、度胸があり、並大抵のことでは動揺しない肝の据わった人にはなれません。
私も中学からラグビーをやっていました。5中学、高校関東ラグビー選手権、さらに最高峰の全国大会に出場するために体、忍耐、心構えを何度も繰り返しながら練習を重ねてきました。関東ラグビー選手権では2年連続決勝に残りましたが結果は2回とも敗退、辛い思いをしました。しかし、その間に忍耐力と健康な体を持ち、どんな苦労にもめげずに目的達成の為に何度でも挑戦することが習慣づけられたのです。そして「チームの一員として今自分が最高のパフォーマンスを出し、さらに次の試合に勝つために何をするべきか」を知らず知らずに考える集中力「focus」 、さらに体力、気力、技術力、それらを総括的に見る全体観「systemic vies, multi-perspective」が養われていったのです。
特に高校生の時は、練習を積めば積むほど自分が成長していくのを感じ、早くトップになりたいと思っていました。家に帰っても家の前の公園で走ったり、セービングの練習をしたものです。どんなスポーツでも同じです。個人プレーでも、チームプレーでも 、個人の努力が70%以上の成功を生むのです。

学校がクリスチャンであったために、愛とか人の為に尽くすことを学んできました。右の頬を打たれたら左の方も打たせなさい、このような人間関係に関する啓蒙思想とラグビーで培った集中力、体力、気力などの両方を兼ね備えていたからこそグローバル社会に向かって何の恐れもなくあらゆることに挑戦して行ったのです。

高校は3年間が終わるとそのチームを離れなければなりません。この3年間のスポーツ経験は人生の中で体力、知力、気力、チーム力、リーダーシップ力、マネージメント力が最も培われる時期です。いろいろと知らないことを勉強するのが面白くてしょうがない時期です。ここでスポーツの基本を叩き込まれるのです。
中学校くらいからこのような経験をさせていくと、潜在意識に刷り込まれていくちょうどよい時期といえます。

エグゼクティブにも全く同じことが言えます。エグゼクティブになった人、あるいはなろうとしている人は何年もかかって、どうしたらトップになれるのかという希望を持ってチームのメンバーとして活躍してきたのです。
その間にはいろいろな勉強もしてきました。

さて役員になり、次に社長となった時に社長とはこういうものですと、誰かが教えてくれるでしょうか。そのようなことをしてくれる人はいません。自分が全てなのです。

ここで考えなくてはならないのは、自分が会社の社長になった時点で何をすべきかが明確になっていないことです。頼れるか頼れないか判らない社員を前にしてまず何をするべきか。
社長のビジョンだ、ミッション(目的)だ、何とかだと言っても、社員は今度の社長は何をしてくれるのだろうと受け身の期待をし、自分の願望をかなえてくれるリーダーを期待しているのです。

トップリーダーが、本当に自分が社長になった時に何をするかはその会社によって100100様です。社長としての後継者育成プログラムがあったわけでもなく、なんとなく一番になり、社長をめざしてきて、ようやく社長になった途端一人きりになるのです。財務諸表を理解出来ようが、ビジネスモデルを理解しようが、今まで立ち向かったことのないグローバル社会への一人旅が始まるのです。
私が40歳で初めて会社を設立し、3年後に400人の会社の社長となったときの役割を今考えると、社長としての役割を全く果たせていなかったように思えます。

経営というよりもビジネスモデルの成功例を作ることに精一杯で毎日が緊急事項に追われ、本来の長期的な重要事項からは全く遠ざかっている経営をしていたからです。

今このようにコーチの育成をしていると、経営者のためのコーチングがこんなにも大切かということを実感しています。だからこそ、経営者のためのコーチングは安易にするものではないとコーチに指導しています。
なぜならば経営者の資質、器はコーチの器とはかけ離れているからです。

マクロとミクロの違い、論理性とアナログ的連鎖思考(analogy)、抽象的と具体的な思考の人達を適材適所に配置にしなければならないかの組織理論の多様性。
これらは知識、能力の問題だけでなく、心の問題、感情の問題、モチベーション、人生観の在り方、その他デジタルだけではない思考の課題が複雑に入り込み、人間関係の複雑さを考えなければならないからです。
そして部分の問題ではなく、常に経営全体を見るシステミック思考をも持ったバランスがあるコーチングが出来ないといけないのです。ですから最終的には人生のバランスコーチングがすべての人にとって重要事項なのです。

先ず信頼を得る事:そのためにはオープンに会社の他の役員やその人たちが受け持っているチームメンバーの目的、価値観、思考を話し合い、共有することが求められます。そして信頼関係を築くことです。

信頼を得るために、質の良いコミュニケーションをオープンに展開し、相手の話を聴き、意見を取り入れる事により、周りの人が何を考えているかのストロークを決めます。

そのためにはスポーツ選手のように常に忍耐と信頼感を持ち合えると良いですね。

これらはコーチングのはじめの一歩です。



詳細は又の機会に。

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