#46
杉井要一郎 |
エグゼクティブと簡単に呼びますけれど、その守備範囲は広く、コーチングに際しては何らかの課題に絞らなければなりません。
課題となるものは全て人間特有の思考に属する見えないものです。
特にグローバルで活躍しているエグゼクティブたちの日々の課題は単なる現在未来の問題解決から始まって、人材育成、そして最終的には未来に向けた想像思考に至る迄の非常に複雑なものです。
Transformation
そのための人材育成で求められているのがエグゼクティブコーチによるプロセスのサポート、またはファシリテーションです。
Performanceコーチング
このコーチングは非常に内容が濃いために、直接的な課題解決よりも様々な答えが出るような複雑且つ抽象的な課題が対象になります。
これらを解決するためには一人で考えていても限度があるのでチームでの思考、社会メンバーでの3D思考が必要になります。
Teamコーチング
またそれだけでは十分でない場合には、いくつかのチーム同士の洞察社会脳の利用やチーム同士が協調したシナジー思考が必要になります。いずれにせよ、普段では考えられないout of the boxによるBreak throughの思考を常にしなければなりません。それがリーダーの役目であり、それらの構造を理解させ,プロセスの中でするのがコーチです。
それらの構造プロセスをチームメンバーに可能にさせるためには、ある一定期間の発達段階的な成熟度を上げるためのプロセス体型をコーチは知ろうとしなければなりません。
Developmental コーチング
Achieving Coachingを提供することが必要になります。
理解 ― 創出 ― 行動(実現)
思考力の拡充と充実による行動整理
人間の変容 Transformationをどのように課題化してそれをサポートするか
Innovationではなく人間ですのでTransformationになります
育成から始まって成熟、そして自我の自己実現へ導くプロセスです。
如何に人生を有意義に、そして幸せに過ごすように発展させるか
これらは今いる環境よりももっと良くなるような内容なので、一般的には Performance Coachingが必要となるのです。
Ultimate な幸福とは
プロセスコーチングによる幸せを呼ぶフロー
ときと内容に合わせた適合型のAdaptabilityコーチングです。
そのためにコーチにはいろいろなスキルとツールを持ち合わせていることが要求されるのです。
これらを実際に遂行させ、想像力を高め、何らかの成果物にすることができれば人の思考はどんどんと発達していくのです。
このようにエグゼクティブコーチングの思考とは普段の何十倍ものエネルギーとスキルが必要になります。
エグゼクティブコーチの面白味はこれらの能力をクライアントの身につけさせるために、自分が持っている英知とツールを駆使し、それらをいつでも適合させられることが必要になる為に勉強することです。
そうすることでエグゼクティブの複雑な課題を整理しやすくする解決のための思考をコーチの潜在能力からの取り出せる様になれるのです。
そのためにもコーチ自身の力とエネルギーの蓄積が必要です。
そのためにもコーチ自信のコーチが必要になり、その為には今までの価値観を捨てた新しい価値観に入る事になるでしょう。
これこそがまずローの話している自己実現につながり、自分が経験したことのないこと、クライアントが経験したことがないことを両者が一対となって探し求めるのです。
これらの思考法の拡大、または拡張は95%の潜在能力の拡張だけでは間に合いません。
何しろ毎日が驚愕とスピードとグローバルの現実のトルネードの渦の中での人生を送っているのです。
これらのコアがあるということを理解して進まないと毎日の生活の中ではとてもではありませんが到達できません。
ではどのようにしてあなたならそのような境地に入り込むことができますか。
この世の中の出来事は潜在能力では理解できない自分の知らないこと,クライアントの知らない事だらけです。
本当に自分のことを知らなければ先ずはならないのですが、それすら簡単なことではありません。ましてはクライアントの現時点のことさえ全てを知るというのは不可能です。
これらは相手の潜在意識の中にさえ存在しない場合があるからです。
これからの時代は単なる空想の時代からAI (Artificial Intelligence)人工頭脳の時代に突入していきます。人間の思考は更にその上を行くのです。さもないとツール、機械のOS, それらが生み出すAI にとって変わられるようになったら人間は逆に退化してしまします。
そうならないためにもエグゼクティブを対象とするコーチのさらなる発達段階的な進化を望むことになるのです。
多くの日本のトップエグゼクティブのコーチングをさせていただいているおかげでこれからの若者の思考を如何に発展させることが大切かを学びました。
大切なことは基本的に子供の時代から親の教育、また学校に通い始めてからの教師の生徒に接する態度、そして大学を出てから社会での学習環境が人を育てる最も大切な要素であることが分かってきました。
是非とも,今皆さんがやっているコーチングスキルをさらに磨き上げ、ご自分がそれらを運用するだけでなく、社会の為にエキスパートとして自己実現できような未来を皆さんで築き上げていきましょう。
まだまだ全体を語るには程遠いですが、みなさんのご意見等を頂きたく、そしてさらにエグゼクティブコーチが本来のトップの方たちの未来のサポーターとなれるような姿に持って行きたく思っております。
杉井要一郎
2015年1月第2週号 © All rights Reserved by Gledis Inc.
コメント