#52 Transformational Coaching
あなたのその決断を行動に移するのはいつからか、そして結果(ゴール)をいつ頃にしているのですか。
またゴールの重要性を無意識にわかっていますか、それともその重要性を非常に重く、忘れることができないくらいに思っていますか。下記のマトリックスからどのように自分の全体像から位置づけてコミットメントしているのでしょうか。
一番大切なのは選択するときの貴方の重要性の位置づけとPriorityでしょう。
期待と約束とコミットメントの同義語だけではなく、自分に照らし合わせてどういう時にコミットメントしているかをこれから考えましょう。
自分の内心から出た自分自身への約束、責任、義務、公約、言質、実行力 またはその議題に対する拘束力、単なる外からの期待に対してPriority付が高いか低いかの問題、
または言葉の定義に関しての選択基準等です。
重要度の矢 縦軸 他への影響度、自分への影響度その他
責任感の矢 横軸 誰に対して、どのくらい、それがない場合とある場合との違い
さあ考えてみましょう。
コミットメント
決断とは違います。
約束とも違います
契約とも違います。
コミットメントをするということは、自分がその課題に関して徹底的に責任を持つということです。
もっと厳しく言えば、覚悟を決めるということです。
覚悟を決めるということは不退転の決意です。
あなたは今人生の岐路に立たされているのです。
どちらの道を行くかはあなた次第です。
選ぶしか道はないのです。
今の人たちは、と言っても50歳前後の人たちですが、良い時代を過ごしてきた両親のもとで育ったせいか、自分が覚悟して物事に当たることは滅多にありません。
また未来に関してもこれまでずっとComfort zoneにいたせいか、安定性を求める人がほとんどです。
火中の栗を拾ったり、苦しい道を選んだりすることはほとんどしません。
しかし、何かを始めて本当に自分のものにするためには、最低でも5年は苦しい道を歩んでそうしてやっと一人前になるのです。
私がエグゼクティブコーチングを始めた2004年頃は一般のコーチングくらいしかなかったのです。私がコーチングをやろうと決めたのは、以前勤めていたBaanにいた時にDirectors Managementでコミュニケーションを学んだ後、Baanでの成功を見て、「これはいける」と思ったからです。
それから10年が経ちました。始めはコンサルタントをしながらのコーチングでしたが、2009年からはエグゼクティブコーチングに全面的にコミットをして他の仕事を止めました。
コミットしたのですから、普通のコーチングもやらないし、研修もやめてエグゼクティブコーチングに専念したのです。
コミットメントに立ちはだかるもの、それは自分の壁なのです。この壁は直接見ることができず、誰かが取り除いてくれるものではありません。
ひとつの壁はProcrastination
別の壁は力不足
さらに他人からのDemotivation
その他コミットメントの変形というものがあります。途中から目的が変わってしまうものです。
これらの兆候は自分がきちんとそのフローに入っているのに気がつかないことから起こります
また、コミットメントもどきというものもあります。
自分ではコミットしたと思っているのですが、単なる自己解釈で本当のコミットではなく、自分で言う50%以上の可能性への追求で、私たちはこれをExpectation期待の壁といいます。
期待が高い状態をコミットしていると錯覚してしまっているのです。
期待というのは自分で全てを行って達成するのではなく、向こうからやってくることも含むので、本当のコミットメントからは遠のいているのです。
自分で気づき、自分で考え、自分でアファームして行動に移るのとは目的が違うのです。その時には易しいと思っていても、実際になると困難が重なり、自分だけでは達成でずに他人からの期待も入ってくるからです
思考の中できっちりとした哲学を持って考えて行動に移るのか、それとも惰性と勢いによって行動に移るのか程の大きな違いがあります。
考えた末に、もちろん哲学的ではなく形而上学的な思考の上に立ったもろもろの批判、避難に耐えることが出来るくらいのしっかりとした思考の結果の決断・コミットメントではないからです。
ここまで考えてくるとグローバルで物事を立ち上げるためには学生、成人の勉強のあり方も変えなければついていけないでしょう。
本当にArtificial Intelligence Cognitive computing に対抗できるような思考法を考えることにコミットしないとコミットから外れてしまいます。
もう一度原点に帰って自分の認識を確かめ、大きなチャレンジ精神を奮い起こし、誰もが知らない未来志向、課題の本質Authenticな課題の気づきに取り組みましょう。
コーチはそのためのプロセスを考えて、どんな批判にも耐えうる軸をクライアントに植え付けるためにはどうしたらよいかをサポートしましょう。
もしそれが可能になった時にあなたはどのようなフロー(Flow, Current)に入っていますか。
是非とも教えてください。
杉井要一郎 / 2015年2月第4週号 © All rights Reserved by Gledis Inc.
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