8月第3週号 グローバルとマクロ、マクロと全体 Think big です。 システミック思考のもとでは全てを見る事が出来るTransparency.なリーダーが求められるのです。

#77 Transformational coaching

貴方がConstructive View建設的に物事を見て判断できるリーダーなら、あなたの部下は全てを見渡す準備readinessが出来ている部下です。                                   

部分がわかるリーダーは何百万、何千人もいるのに、全体がわかるリーダーは非常に少ない。どうして全体をチャンクアップしてわかろうとしないのだろう。

その部分がわかるリーダーでさえもミクロMicro 的に本質までとらえているかと言うとこれまた大きな疑問です。

世の中に全体がわかる人が大勢いて、その中にさらに部分的なことがわかる人がいれば多くのことがスムースに行くのに...と思いませんか。これが貴方の部署や会社のメンバーであればなおさらです。

このような事は日本では教えられてこなかったのです。

部分最適の得意な完璧主義の日本人がどのようにしたら全体最適の意識をもって、世の中の流れを明確に読めるようになるのでしょう。

グローバル社会の一員としての日本のリーダーにとって一番重要な課題です。


Transformational coaching


部分最適の世界に浸っている思考の詳細にまで分け入り、原因追求が得意な日本のリーダーにショックを与え、思考のチャンクアップをさせ、無限の未来に目を向けて物事をとらえるようにして行くことをどのようにして教えたらよいのでしょう。
これら一連が出来ると本当のグローバルリーダーになるのです。

どんなに素晴らしかった過去でもそれは終わったことです。
未来はこれからです。

未来はすべてものが大きくて、深く、無限の可能性があります。
また人の持っている想像力はその人の持っているひらめき、直感から成り立っているので、これも又可能性が大きいのです。
ですからリーダーは可能性を追求し、大きなチャンスつかむような思考を求め、挑戦するのが当たり前です。
あるいは他の人とのハイブリッドシナジーで、新しいコンピタンス、累乗の推測、ヒラメキを作り出すことが出来るのです。

これらは情報のInput量によるところも大きいのですが、本人の直感によるところはもっと大きいのです。
直感は時間軸によっておこるので、いくら全体像を持っていても何かしらのインプットがなければ出てきません。
このひらめきは顕在意識からでも、擬似潜在意識からでも出てきます。
時間をかけない直感です。
これをもっと時間をかけて潜在意識からの深い大きな直観が出るようにすれば顕在だけのヒラメキよりももっと多くの自分が持っている習慣までもさかのぼり、いろいろな幅が広がっていきます。
この直感の創出能力が研ぎ澄まされると第六感が沸き起こります。そして静止状態からダイナミックな働きを始めます。これを増やすと人は今までとは違う自分の特別なヒラメキと相乗的な思考ができてくるのです。
コーチはこれらの特別なヒラメキを取り出させるためにコミュニケーション、いわゆる質問をするのですが、それができるコーチは本当に希です。なぜならば自分でそうなった経験を持たないコーチが多いからです。
コーチ自身がそのようなコーチについたことがないからです。

そのような経験がないコーチがそうなるにはもっと多くのマクロ的な思考と全体的なダイナミックな構造を知る必要があります。
その前提にあるエネルギーが潜在意識の中で働くと思考が回り始め、架空の未来までが出てくるのです。

それでは今の世界経済の中で一番世界を掴んでいるのは何でしょう。
国ですか、投資家ですか。人間の全てを司っている大切な心を支配しているものは何ですか。これからの産業は何を目指すべきですか。政治の中で一番大切な国家の倫理とはなんですか。自分らが生きていくこの地球上の生き物の環境はどのように変化しているのでしょうか。

これは何も大きさだけの問題ではありません。
時間軸にしても、今の普段の仕事を見ていると世界の0.1%以下の人がトップとして君臨しており、普通の人と比べて効率の違いが余りにも大きく、これからは人の能力、資質においてもどんどんと格差が出て来るでしょう。生まれた時はみな同じでも時間軸の長さの発達方法で変わってしまうのです。

ではその格差が出ないようにするために、コーチは何をどうすればwhat と howが並ぶようになるのでしょう。先ずはその人を現在のComfort zoneから抜け出させ、新しいプロの世界に連れ出すことです。自分に甘えている人達を、自分の持っているポテンシャルが見えるような世界に先ず連れ出して行くのです。いかに建設的で挑戦的な人に作り上げるかをコーチはクライアントの向上として考えているのですから、先ず思考の環境つくりから始めなければなりません。

次に大きさ、時間軸の上にもう一つ、創造力(creativity)を載せるとやっと一人前のグローバルリーダーになるのです。 これらにはまだ情緒的な要素は含んでいませんが、この情緒的な深さを取り入れるといろいろな思考の変化が出てくるので、人の性格、見た目のPresenceまでが全く変わってくるのです。

やっとグローバルリーダーのスタート地点に立ちました。

これからは本人のInsight そして潜在能力をどんどん膨らますためのTeaching をコーチがしなければ何にもなりません。そして人の軸を大きく変化させるのです。

これからがコーチングの大きな醍醐味になるのです、これはパフォーマンスですが、Transformational Coaching でもあるのです。

もしあなたが、変化に対し自分の思考を素早く出し(agility)、思考の広がりを深く、大きくし、連携させて行動に出すようにしたならば、部下からも絶対に賞賛されます。

その様に人を持って行くのが本当のTransformationalコーチングで、人を大きく変化させるのです。

これらはスポーツではよくみられる現象ですが、経営における0.1%のリーダーにも全く同じ現象がみられます。

強い意思とスキルとを持った大きな器のコーチにつくようにしましょう。
アメリカではいい加減な下手なコーチにつくと効果が出ないどころかコーチについていないときよりも状況が悪くなるので、最高のコーチを選ぶことが本当のコーチングにつくことだといわれています。何名もいない日本のエグゼクティブコーチの世界ではみなが切磋琢磨して向上しなければ、ともするとコーチ以前の問題になります。これはコーチングが資格産業ではないということを理解してください。誰でもいつでも簡単に研修を受ければコーチになれると思ったら大間違いです。スポーツのプロになるには目的にあった資質とスキルがあり、そしてそれらを駆使していつでも同じ成果、又それ以上の成果をコンスタントに出さなくてはなりません。

コーチングの資格は、その人がコーチングの倫理観を習得しているということです。これは弁護士・公認会計士でも全く同じです。コーチとしての倫理観・資格以上の大切な人を育てるという使命があるのです。それは個人情報を守るというだけではなく自分に対する倫理的な使命感をも含むのです。これがコーチの倫理です。資格を持つことに何の意味があるのかを良く考えてみてください。

コーチとその類似している他のサービスとの違いがいまだ理解されていないのです。ではあなたがクライアントだとして最高のコーチをどのようにして選び、評価しますか。ブランドとかではなくそのコーチの資質をはっきりと理解した上で対応するのです。コーチでなくコンサルのほうがよい場合もありますし、メンターがよい場合もあります。
このような選択眼を持ったあなたは最高です。

別な機会にMicroのコーチングとは何かを考えましょう。今から考えておいてください。

本物のコーチングの資格証明とは何かを自分で考えてください。本当に大切なものなのです。与えられるものなのではなく与える立場を含んだ大きな袋なのです。

コーチは瞑想をしましょうとよく言いますがそれも同じことが言えます。


コーチ自身が瞑想をして自分からその体験を語るのはよいのですが、本の丸かじり、催眠の意味さえもわからないで瞑想を勧める人がいます。中村天風は自分が苦労してインドに行き、自分の瞑想法を編み出しましたが、そこまででなくても自分自身が実際に瞑想をした経験を持っている人でなければただのコーチです。もともと器が大きい人にさらに大きな全体感を掘り起こさせるようなコーチにはなりえません。

自分が知らないことを人にコーチすることほどひどいことはありません。
コーチはそれをすることによりどんな結果が出るのかが理解できていなければなりません。
全体を見るというのはそんなに簡単なことではありません。
今自分が認識していること以上に思考とメンタルを最大にして器を大きくしなければただの知識の羅列にしかならないからです。

今日の話はあちこちに飛んでいますが、その点を繋ぎ合わせると全体になります。

話は気づきから始まっていますが、全体はその人の器の大きさになっています。

大きな器になりたいコーチは大きな器を持っているコーチにつかなければなりません。

あなたならばそのようなコーチングをどのように提供できますか。もし世界一の何かになりたい人がクライアントにいたらどうしますか。

もしあなた自身が幅のある、軸の強い器になった時にはどんなコーチになっていますか。

是非とも一緒に学びましょう。

杉井要一郎 / 2015年8月第3週号 © All rights Reserved by Gledis Inc.

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