12月第3週号 目に見えない大切な価値(Value)と富(Wealth)とはなんですか?前回お話しした心の中の目に見えない価値観(Intangible Value)の方が、目に見える価値観(Visible・Intangible Value)よりも大きく拡大した価値観になるのを覚えていらっしゃいますか。

#95 思考のためのLife developmental coaching

ネクストジェネレーションの第二弾


胸を大きく張って創造性の思考(脳)を働かせてください。あなたの未来にとって一番大切なことをお話しします。


あなたにとって一番大きくて大切な価値観Value、富Wealthとは何ですか。できるだけ大きな価値観、富Wealthを探してください。そうすることによりあなたの人生は大きく飛躍するのです。

新しい素晴らしい人生が見えてきます。

価値観、それは常にPositiveですし、富Wealthも幸せのような温かみがある優しい感情の意味を思い起こさせます。

けれどもその内容が優しくないこともあるのです。時にはとてもPositiveで多くのWealthを呼び込むこともあるかもしれませんが現実はそんなに単純ではないのです。

簡単に価値観、富というものが懐に飛び込んでくることはありません。

苦しみの後の喜びというのはさらにその喜びが深くなります。厳しい環境や苦境など奈落の底から努力して這い上がれたときの喜び、富の方が何十倍もの価値観に値し、他人には気づくことのできない喜びになるのです。その苦痛とはあるときには本人にとってはとても嫌なこと、避けたいこと、できればそこからのばれたいこと、Eliminateすることも含んでいるのです。

American Dreamとは大きな夢を持ってアメリカ大陸に渡った人たちが苦しい中から這い上がって得た富、価値観を手に入れることを言うのです。最初のキリスト教の宣教師たちが、アメリカのボストンの近くの町、プリマスへメイフラワー号で渡ったことから始まる。(多くの移民がそれ以前にもあったが明確ではない)「かわいい子には旅をさせよ」と次期社長になる我が子を自分の会社に入れるのではなく他社で修行をさせるのもそのためです。自分の周りに置いておくと甘やかされる環境に浸ってしまい、それが当たり前のように受け取ってしまうのです。

今日お話しするのはメンタルタフネス(強靭な意志・心・精神力)とレジリエンス(立ち直る/回復する力)の基本の話です。

ここでいうメンタル(Mental)とはその人が持っている精神のことを言います。

人間は環境によって発達段階的に成長をします。自分で気がついていなくても自然に成長しているのです。子供が大人になる、さなぎがきれいな蝶に変わっていく(Transformation)、セミの幼虫が3~17年も地中にいて地上に出て一週間で子孫を残して死んでいくのも皆この発達段階的な成長過程にあり、最後に一番楽しくそして美しい姿で消えていくのです。彼らの目的は子孫繁栄にあり、そのための環境の一番良いところで繁殖していくのです。サケが生まれた川に戻るのも同じで、自分にとって一番よい故郷に戻るのです。その途中には精神的に幾度とない困難を乗り越えていくのです。または小さい困難を乗り越えるごとにそれ以上の困難に挑戦をし、何度も何度も挑戦しているうちに当初には考えられないくらいの大きな変化に調整ンしているのです。

人には幸福を求めるプロセスというのがあります。ゴールに向かって進んでいる時が一番幸せなときなのです。そしてこの先の平均寿命の100歳になるまでの間にそのゴールも大きく成長していくのです。それにつれて価値観も大きく拡張しているのです。
皆さんがゴールに近づくとそのゴールそのものも成長して大きくなっていくのです。

その過程では信じられないようなたくさんの苦労がありそれを一つひとつ乗り越えるための精神的な努力をしなければなりません。その努力をすること自体が幸せのシンボルなのです。その努力の先に見えるものがIntangible Goal、あるいは新しい価値なのです。その価値を得るための目的がゴールなのです。そしてそのゴールに向かって挑戦するのです。

なぜ皆さんはゴールを設定するのでしょうか、ゴールがなくてもそこに向かっているだけでよいではないですか。 

事業主の方などはよく事業計画を策定されていると思います。この事業計画書も設定した戦略ゴールに向かって、さらに詳細な戦術上のゴールや途中のKPI(Key Performance Indicator・途中登録地点)のようなPotentialなマイルストーンを作成をしています。それにより計画とのギャップが見え、途中での作業がわかりやすくなっていくのです。
または何かやるとき、あるいはやっている途中でもKGI (Key Goal Indicator)を設定します。財務でも管理会計(Management Accounting)を作成するものです。

なぜそのようなことをするのでしょう。

それが途中のマイルストーンであっても元のゴール、例えば幸せや富Wealthを追うにしても何がゴールなのか、どこに行けばよいのかの羅針盤が必要です。

マイルストーンをはその途中の目印なのです。
武者修行で他流試合の数のようなマイルストーンを設定するのと同様に後継者の他社や実社会での厳しい様々な経験をマイルストーンにするということなのです。

その途中の目印がいくつもあり、それをクリアしつつ最終ゴールを目指していく方法を学ぶのです。特に複雑な課題の解決にあってはその目標のためには途中の課題が無数にあるのです。ですからなお更途中のマイルストーンを明確にしておかなければなりません。そのゴールと途中のマイルストーンとなる目印は自分が今どの辺にいるのかという指標ですが、同時にモチベーション、喜びを図る到達点でもあるのです。

それをクリアーするたびに喜びがわき、あとどのくらい行けばよいというゴールとのギャップやポテンシャルの中の残量値がわかるからです。きつければきついほど自分でいろいろな方法を考えなければなりません。

ゴール、マイルストーンを作るということは目標までの道のりを明確にして行動しやすいようにするためなのです。コーチングにおいては積み上げ方式のマイルストーンを作り上げるのと全く逆の方法を考えることもあります。Feedback to Feed-forward を同時に行うのです。

ゴール、マイルストーンが明確になっているとそのゴールをビジュアル化したり、KGI化することでゴールと現在地とのギャップがどのくらいなのかわかるので行動がとりやすいのです。事業計画もそうです。ですから何事も目標を設定することで行動を起こしやすくし、また途中で目標を失わないですむのです。
特に挑戦者(challenger)は今自分が置かれている時点からゴールまでを知ることによってさらなる挑戦が出来るのです。

上司が部下に提示する目標よりも部下自身が設定したゴールの方が達成するためのモチベーションが湧きます。自分でそのギャップを可能性として見えない目標へ向かうための尺度とするからです。コーチはそのためのモチベーションを起こさせる方法をサポートするのです。

自分が作成した目標は、自分の責任でしかないのです。他人から与えられた目標ですと、いくらでも言い訳が出来ますし、その目標に従ったとしても自分にとっては楽な目標であるかもしれません。
コーチはその目標が本当に挑戦的な目標かどうかを第三者、当事者ではない目線で見ることができるようにし、それ以上のチャレンジ目標になっているかをチェックし、さらにもっとできるであろう目標の洗い出し、モチベーションをコミュニケケーションを通してその人がわかるように照らすのです。ですからコーチはあいまいな質問、パワー質問をするというような簡単なことではないということを理解し、コーチ自身がチャレンジしなければなりません。それがコーチ自身に与えるメンタルタフネスなのです。

見える化/可視化した場合、最初はそれがモチベーションがわくような小さな目標であったとしても徐々に発達段階的に大きくすることにより、チャレンジの度合いが大きくなり、失敗を重ねてそれを達成したときにはとても満足感が湧くのです。

メンタルタフネスとはこのようにチャレンジをしていくなかで何度もいろいろな困難に出会ったり、逆風が吹いたり、思いもかけないところで失敗をしたりすることがあっても常に原点の気持ちに立ち返り、折れない気持ちを持ち続けることです。すぐにGiveup 放り出したり、放棄したりしない強いメンタルのことを言うのです。
またレジリエンス(Resilience )とはそのように失敗して気持が沈んでもすぐに回復する気持ちを持っていることを言うのです。

これらは経験則、環境もありますので、経験を重ねるに従って強くなっていくのです。

何かに挑戦するときにはとても必要なことですのでご自分のケーススタディーをしましょう。エグゼクティブとして絶対に必要な目に見えないご自分の価値なのです。


最終的に自分の目に見えない最大の富・価値観を得るんだという自分の意志、マインドのことを目に見えない価値といいます。
この価値はDirectに反映するのではなく最終的なゴールへ向かうための手段でもあるのです。この二次的な価値観こそが目に見えない最初のゴールであり、そのゴールを見つけることがヴァリアーを取り除くことになるのです。

この続きはまたImmunity (免疫)で説明します。

良い祭日をお迎えください。


杉井要一郎 / 2015年12月第3週号 © All rights Reserved by Gledis Inc.

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