#100 パフォーマンス・コーチング |
人の話をすぐ取り入れる人、人の話を取り入れない人、人の話を聞いてから行動する人、人の話をすぐ自分の話とすれ違わせる人。すぐに威張る人、何でもかんでも反対する人、人の言葉を聞く以前に自分の我が出る人、若い人はほとんどそれに近い、知ったかぶりに近い感覚です。
器の大きい人は、他人がいろいろな問題で苦情を言っていてもそんなことは小さいことで、もっと大局的から見れば問題にならないような宇宙に漂うゴミです。それよりももっと重要なことに思考と行動時間を費やしたいと考えているのです。
会話や対話をするときの言動はその人の器の大きさを表します。
自分では立派なことを言っていて、相手を尊敬していながら話したと思っていても、相手はそのようには取ってくれないからです。
自分の価値観、癖、習慣、感情的な依怙ひいきで話しており、自分にとって大切なことは他人にとってはほんとに些細な他愛無いようなことが多く、器の大きい人とは違うことが多くあります。
- お金のことばかり考えている人、
- 売り上げばかり考えている人、
- 人間関係ばかりを考えている人、
- 他人のことばかり考えている人、
- 自分のことばかり考えている人。
信用があることが第一です。
信用とは長い時間をかけて培われてきた、振る舞い、マナー、文化を象徴しています。
文化とはその会社の信用、信頼がその地域に根付いたものです。
- 何でも教えたがる人、
- 自分は人よりも知っているという人、
- 知らないのに知ったふりをする人、
- 威張る人、
- いろいろな人に自分から知識の安売りをする人。
では器の大きい人はどのように違うのでしょうか。
そんなことを人に教える時間もない人です。
そんなことは知っていよう知らなかろうが、自分の目標に向かって、ビジョンに向かって黙々と前に進む人です。
なぜこのような人はあまり小さなことにこだわらず、器の大きさが分からない人は一生懸命自分の知っていることをひけらかしてばかりいるのでしょう。
これが器の違いならば、器の大きい人は何も教えてくれないのでしょうか。
器の大きい人が教えてくれるというときはどんな時でしょう。周りの人をよく観察してみてください。自分で探すのです。
器の大きい人たちは知識を教えているのではなく、戦略やその戦略の考え方を教えてくれているのではないでしょうか。
何を話しているのかもう一度よく観察してください。ワインのテイストと同じで最初から口の中一杯に知識が広がっていくような後味が出てくる思考を教えてくれているのです。
戦略があれば後は自分で戦術を考えなさいと言っているのです。この思考法を自分ではそれを意図しているのかしていないのかも分からずに話しているのです。
思考の上位にいるのです。それが本当の上からのインフルエンザ―なのです。
ではあなたに対しての質問です。
あなたは何を話していますか。書きだしてみてください。
- ビジョン的な内容:
- ミッション:
- 戦略:
- 戦術:
日記(journal)でも、作業日誌でも、論文調(Essay)でも結構です。
そして自分が話していることが皆にどのような影響を与えているのか、皆に考えだしてもらいたいこと(Outcome)を話す前に考えるのです。
それを繰り返していくうちに未来の結果を出すための思考法になっていくのです。あなたは未来型リーダーになっているのです。
書く前に自分が話したいこと・伝えたいことが目に浮かんでくる(Visualize)ようになると、話している時の相手の雰囲気、環境、話している声、その場の人々の様子が見えるようになります。
それが潜在的な意識から出た自分の直観的な思考です。
それを器の大きな人ばかりの中で話すようになると、あなた自身も大きな器の中の一粒のご飯粒になってきます。
あなたの周りを見てください。今あなたはどんな人と話をしていますか。その人の名前と話しの内容を書いてみましょう。両方の人が混じっていることが多いはずです。またはその中間の方たちです。その方たちの振る舞い、行動も同時に見てみましょう。そしてそれを自分に持ってくるのです。
あなた自身はこれからはどんな人と話をしたいですか。どんな行動様式、振る舞いをしたいですか。良いお手本になるのです。
あなたは既に何も話さなくても影響力の大きな人(Influence)です。でも自分から教えようとする人はまだ下の方です。相手が自分に質問をしてくるような雰囲気になった時にああ自分もこのグループの一員になってくるのだなーと感じるようになります。(もちろん講師とか特別な先生は知っていることを教えなければなりません。)
是非とも会議の席、いろいろなパーティーの席においても周囲の環境を観察してみてください。特に自分に関係ない他人の観察をしているとその場の人たちの思考法も見えてきます。
この思考法をマスターすると世界観が変わってきます。
それもどのような自分がいるのか、どのようなグループを構築しなければいけないかがわかってくるからです。
そのグループをあなた自身が構築しているというのを知らされることです。
それらは文化ですから、自分の習慣にもなります。若いうちから自分の習慣のあり方が、後々の自分が所属する文化になるのだから、若いうちから常に自分よりも思考の大きな人のそばにいなさい、上司を持ったならば上司の思考法を変えるようにして、何でも教えてくれる上司をもちろん大切にしなければなりませんが、自分からする質問を上司が戦略を教えてくれるような上司になるようにコーチするのです、と教えています。
当然ですが会社の上の方に行けばいくほど同じことが言えるのです。重箱の隅をつつくような上司にも同じ質問をして、もっと自分に対しては会社の方向性から始まった戦略を話してくれるように持っていくのです。そうすることにより、どうしても大きなこと、全体から話さなければならなくなります。そして戦略に落ちないとそのあとの質問ができなくなります。
もちろんあなたが上司の場合でも全く同じです。部下たちはこのようなことを学校で、またはセミナーで知らず知らずのうちに学んできていると思ってください。
さもないとあなたの器は大きいか、小さいかを見破られていますよ。
杉井要一郎 / 2016年1月第4週号 © All rights Reserved by Gledis Inc.
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