5月第1週号 メンタルタフネスと思考の強化

#115 Mental Toughness Coaching

メンタルタフネスと思考には共通点があります。全て同じ原点から派生しています。その原点がコアの場合もありますし、あるドメインの中の課題であったりするのです。


メンタルタフネスを持っている人は心が動揺するような状況でも今までと同様に行動を冷静に続けることが出来る、精神的に強いマインドの人です。
同様に思考も自分のすべての叡智を含んでいる潜在と顕在の両方の意識の中から自分の価値観、信念、自尊心等をぶつけ合わせて新しい考え方に向かわせる強い行動エネルギーです。


Mental Toughness Coaching


私たちは生まれてからずっとやらなければならない事、考えなければならない事、やって良いこと/悪いこと、安全であり危険でないことなどそのほとんどを外からインプット(Extrinsic)されて学んできたのです。そしてその中から自分に必要な価値観観を経験と重ね合わせて自分の信念(Intrinsic Belief)として形成してきたのです。 

最初は何も出来ない、考えることもしない段階から発達段階的に何でもできるようになり、そんなことは自分にとっては当たり前で特別な思考を要するほどのものではないという自信になります。そして価値観が備わり、問題・課題に対抗する強い精神が培われ、少しの矛盾に対しては無視できる思考ができるようになるのです。それが、今あなたが持っているメンタルタフネスです。

他者との意見の衝突や価値観、信念(思い付き)の不一致、意見の相違(思考内容の重要性とそれに対する決断の選択重要度)が頻繁に起こり、思考がアップするたびにタフネスは強くなります。

今回は一般のリーダーの人がそのような衝突場面に遭遇した時に、どのようにしてその懸念に打ち勝っているかをかいつまんでお話しします。

大きなマインドの中で思考を集中させると、ほとんどの事が一つの器の中に入ってしまうから面白いです。協調/共感する内容を持っているのです。今まで大きな前提として漠然としていたことが一転して急に集中でき、顕在化、課題化されるのです。

逆に集中できない理由の一つには先延ばしの法則があります。全てが Procrastination (先延ばし) の悪循環にはまってしまうのです。

その理由としては何らかの自分を制御できない精神的な反応思考があるからです。

その原因とそれを取り除くのはコーチングではなくセラピストの課題です。今回はその原因を理解して自分の未来への思考へとマインドチェンジするということをお話しします。

緊張とストレスは集中力を妨げる要因となりますので、この際取り除くことをよく勉強してください。一度その抵抗(Immunity・免疫)を克服すると、その後はそれらを理解することで集中力への準備ができ、むしろそのような場面を楽しめるようになります。

あいまいな信念(Irrational belief)、思いつきの中から重要な課題を見つけること、思考の中で自分の信念と実際に起きている/考えている内容を葛藤させることができればあとは集中できる状態にあると言えます。

まず心のオープン環境を構築することです。自分の普段のあり方、人間関係の良好さ、そしてNegative思考をPositive思考にすることができればよいのです。全ての緊張を取り除き、肉体、精神ともストレスから解放させるのです。これらはその人の行動、身なり、顔つき、言葉の端々からわかるのです。
そうすることにより、自分が思っていたことがそれほど重要でなかったこと、コアの思考からほど遠いところにある義務、リスク、責任でも何でもないことへの心配であったこと、さらに重要視するまでの思考を駆使する、問題視する内容でないことがわかるようになればそれでよいのです。
そのためにはもっと上位の思考に移ることができればよいのです。

そのための練習ももちろん必要です。
メンタルタフネスの必要性を取り入れて、何らかの処理・対処をするのではなく、予め力をつけておくトレーニングをすることです。

拡張・拡大思考を併用することにより、問題の解決が簡単に出来るのが人間です。自分の要求する課題に集中するようにすることさえできればその先は心配することを取り除き、全体を拡大思考し、そしてそれらを集中的に直観的に絞り込んでいきます。この両方を使いこなすことにより、今まで以上の発想力、問題解決力のエネルギーが増殖していくわけです。素晴らしいあなたに生まれ変わっていくのです。私どもが求めている変容Transformationの段階です。

でもなんでそうなったのかは、あなた自身は知らなくてもよいのです。しかしあなたが部下や周りの人のインフルエンザ―となり、あなたのコピーを作ろうとしている場合には、あなた自身がなぜそうなっているのかの構造を見つけなければなりません。
潜在意識の中での同化・類推思考がTransformationを起こしているのです。


同化発想思考・メンタルコーチング


メンタルタフネス・思考力・アンガ―マネージメント・抵抗力(Immunity)、これらの共通点がコアの周りに集中しているからです。

あなたの周りを見回してください。どんな方々がいますか。頭の良い人、何でもすぐ覚えてしまう人、記憶力がよい人、ポジティブな人、ネガティブな人、自尊心が強い人、怒りっぽい人、自分勝手な人、人に親切な人、気難しいし人、完ぺき主義な人、恥ずかしがり屋の人、出しゃばりな人、小心者、何でも許してくれる人。本当にいろいろな人がいます。100人の人がいると100通りx100種類の思考を持った様々な性格、癖、習慣、能力、知力等の人たちがあなたのそばにいるのです。そしてあなた自身もその中の一人であり、人とは違ったスタイルを持つ人なのです。しかも今の時点でその思考はどんどんと未来に向けて拡張しているのです。

あなた自身はどんな人ですか。ご自分をしっかりと見つめることが出来ますか。大丈夫ですか。自分から離れて相手の立場になって見たり、第三者として自分と相手を見たりすることが出来ますか。深く入り込むことが出来るあなたは素晴らしいです。

貴方には、レジリエンス、バウンスバック、イミュニティ、メンタルタフネス、アンガ―マネージメント、チェンジモード、ストレスマネージメント、これらの共通点が取り入れて行動できる素質があるはずです。


Mental Transformational Coaching 心の変容コーチング


回復力、元の状態に戻る、抵抗力、動じない強い気持ちの持ち主、怒りを収める手法、その場の雰囲気を変える、ストレスをコントロールする。
これらは誰にでもできることですが、そこに行きつくまでは前にも述べた発達段階的に思考の拡散と収束のトレーニング、気持ちをコントロールする訓練が必要なのです。


①   メンタルタフネスとはどんな状況を言うのですか。
②   思考力とはどのようなことを言うのですか。
③   思考のトランスフォーメーションとはどういうことですか。

簡単な説明でよいです。難しい理論ではないのですから、ひらめいたことを話してください。そしてどんな時に自分に思考が働いている、我慢をすることが苦痛でなくなっている、または新しいことへの変容が可能になっているのかを考えてください。そしてそれらがなぜ起こっているのかのヒントをつかむのです。そうすることにより、同じ環境に入ったときに整理ができ、もっと深いところに思考力が入り込んでいき、さらなる同期(シンクロニシティ―)が起こり増殖するのです。
これらはまだ科学的には証明されてはいません。それらは脳内のエネルギーのぶつかり合い、Collisionによるもので、生まれた時からずっと培われてきた変化だからです。

一度理解するとそれ以降は準備ができているため苦にならず、むしろそのような場面を楽しめるようになります。

杉井要一郎 / 2016年5月第1週号 © All rights Reserved by Gledis Inc.

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