常識が非常識に、非常識が常識にと万華鏡のように次々に変わるこの現在のドメインを見てください。どうして大手企業が倒産したり、韓国や中国の会社に買収されたりしているのを黙ってみていることが出来るのですか。なぜ常識/非常識が覆されてきたのでしょう。私たちはこれから何を信じていったらよいのでしょうか。思考が変わってきていることにどのくらいの人が気ついているでしょうか。
Transformational Coaching
ほんの20年前までは常識が常識としてとらえられていました。それが今は20年前には到底考えも及ばないほど世の中の常識の変容が起こっているのです。それも小さな会社でのことではなく大手の企業が常識を逸脱しているのです。
常識とは、我々が普段考えていることの一般の正常な成人が持って居る思慮分別だと思っていました。
今話題のAI/ Artificial Intelligence、ロボットも新しい常識です。思考のTransformationもまた当たり前のことです。
AI、Deep Learning(脳の働きと同じようなロジックの機械学習)で一番の問題は情報・データのインプットをしなければ常識が判らないことです。
全てはデータの蓄積から変換されていることだけの話です。
常識は容易にそして頻繁に覆されることなのです。
グローバルの世の中においては常識も次々に覆されて非常識が常識になっているのでしょうか。
ロジックが覆されることに関しては今のコンピューターの能力ではまだ追いついていません。これは思考の常識のロジックではないからです。
文化の違い、習慣の違い、種族の潜在能力による常識の違いがあり、宗教上の規則、風習の違いもあったのでこれまではそれらの違いは公にも許されていたのです。
では未来の戦略思考の常識として何が必要なのでしょう。
思考のTransformationalコーチング
今の世の中の常識は、物事を前倒しUp frontにし、直観的なひらめきInspirational Intuitionを駆使して自分が知っていることよりももっと先を思考する世の中になっていることです。
ではこれらが常識になるためには何が必要でしょう。
このグローバルの世界においての常識は、今までの1.2倍以上のスピードと4倍(2Holds)のデータ量、ネットワークの複雑な形状と絡み合い、思いもよらぬ問題解決のための思考力、いらないものを捨てる断捨離能力、単なる知識ではなく検索能力であり、これらが絶対に必要な時代になっているのです。
古典を現在に置き換えてみる。
歴史の常識は誰が証明できるのか。
常識を本当にわかっているか、自分勝手な自分流の解釈、自己主張、ニュアンスの違い、定義の違い、言葉の違いなどが頻繁にダイナミックに起こっているのです。
今は常識が多様化され、自分がそれほどわかっていないことを理解していると言う事が常識になっているのです。全てはOn transitです。TransformationのTransit Turning Pointに居るのです。
知る、理解する、わかる、行動する、やりたくなる、目標が明確でそこに向かって追及することが常識であった時代から変容しているのです。
では新しい常識の本質は何でしょう。
- 今までの雇用形態、思考法
- 今までの知識、能力
- 今までの道徳、倫理観、マナー、エチケット
- 今まで常識と思われていた常識
- 上記のことが覆されているという常識
ほとんどの会社の失敗は、リーダーが常識だと思っていることによる判断ミスからきています。
人事の常識で物事を判断している。
これからが本題です。
社長、役員の本当の意図を知ることの難しさ。それよりも研修会社の方がよく知っています。なにしろ彼/彼女らが思っていることが社長が求めていることであり、自分らの事を優先的に考えることが会社の事を考えることと思っているのです。このように根本的に常識がひっくり返っているのです。
論理的に物事を考え、現実的で、自分らが実行可能だと思っていることが常識だと考える癖がついてしまった日本人は、経験や実際の感覚で未来の思考を展望することの意味を理解しなければいくら学んでも真の理解はできません。それは経験のない人を採用するのと似ていて、いくら資料にスペックが書かれていてもそれはそれまでの結果として書かれているので、この先そのキャパシティーを発揮できるかどうかは誰もわからないのです。
ですから、人事の採用担当者が本当にできるのは新人採用までです。
新人は潜在的な思考力をまだ持っておらず、常識もあまりない人を採用する方が断捨離をしないで済むからです。
新しい家を建てるために、今までの家を壊すのはものすごく手間と費用が掛かります。
同じように必要ない常識と称するLegacyの思考を持った人を新しい思考にするにはお金と時間がかかります。
ほとんどの社長がTransformationと言っていますが、言葉は同じでも担当者は戦術思考で物事を判断します。これは過去の実績で、詳細なチェックリストのチェックをしているのです。
トップは戦略思考、未来への挑戦で物事を判断します。
社長の常識は未来形で、肯定的であり、かつ全体を見てのことです。
戦略は、相手/競合優位に立つための方策を考えることです。
相手/競合には勝つ場合もあるし、負ける場合もあります。
相手の事をよく知らなければ、戦略、戦術も生まれません。彼を知り己を知れば百戦殆うからず(孫子)、です。
人生にこれをそのまま当てはまることができればすべてがうまくいきます。敵も同じ手を使うかもしれないのでその場合は敗北を最小限にすることができます。
しかし現在はアジリティーの時代、変容のパラダイムの時代です。外にいる相手、内にいる相手、見える相手、見えない相手だけではなく、相手が途中で変わったり、変容したり、ある時は敵になり、又味方になったりするのです。
これらを真逆の法則を使って座標を作ってみるのです。
- 出来るのだけれど、完ぺき主義で逃げる人
- 出来ないのにできるという人
- 上手くやりこなす人(内容は無くてもやってしまう、中身がない人)
- 社会保険に頼っているような人(時間つぶしで責任感がない)
詳細を先ずはチェックするのです。
いろいろな会社の実態を知っている人に相談するのが一番良いのですが、そのような人が話してもエージェントで理解できる人はほんの少しです。まして思考のための思考にお金を払う企業が日本にはほとんどないのです。
ですから日本の思考力は昔の積み上げ、経験方式のみで未来思考のためのCreative Intuitionを持った人が少ないのです。
今日は採用の話をしましたが、採用した後の人材育成、教育を次の機会にお話しします。
杉井要一郎 / 2016年5月第3週号 © All rights Reserved by Gledis Inc.
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