4月第5週号 30年前は戦略家、今戦術家。自分はどちらだと思っていますか。

#168

もうあなたは戦術に徹しましょう。100も200も戦術を知っているでしょう。戦略は若い者に任せなさい。彼らは夢を語ってくれます。その方法は多様です。

彼らは感性が違うのです。自分で何かを掴んでもらうのです。古びた信念がないから良いのです。

あなたは未だにあれをした方が良い、こうしろと会社の中で発言し、皆の課題の批評家になっていませんか。

5W 2Hの専門家。会社が上手くいくようにとその場で何か気が付いたらすぐにでも直して会社を良くしたいと思っていませんか。


あれもしなければならない、これもしなければならないと細かいところまで目が届き、毎日が忙しくてしょうがないという状況になっていませんか。

あなたはこれらに徹している優秀な戦術家です。

世の中変わりました。今まであなたがしていたことはこれからはAIがサポートする様になるのです。
本当のあなたの仕事はもっと戦略的にそして未来を見据えた夢の創造をしなければならないのです。あなたの考えていることはどんどんと変化していくのです。
大きく変化するグローバル時代には一つのことに集中しなければなりません。しかしそれは時間をかけて集中するのではなく、インターバルの時代なのです。
世の中アジリティー、俊敏に変化する時代の流れに適合しなければならないのです。そして変化するのです。それがSCAMPER戦略です。

スケジュールはSmartphoneやPCでGoogleなどのアプリが世界中で一斉に管理してくれているのです。会社の中の仕事はIoTが一斉に整理をしてくれていて、もう会社にいなくても仕事が出来るようになったのです。
ダイバーシティー、リモート、サテライトオフィスは当たり前になったのです。
あなたは会社に行っても雑談する相手しかいないのです。

今まであなたの優位性を示していた、これらの戦術、仕事と称するものは増々進歩しているのです。

あなたは本当に戦術とは何かご存知ですか。戦略とは何かご存知ですか。
頭の中を瞬間的に切り替えなければならない時代になったのです。

研修は、放送大学、E-Learning、You-tubeの方が倍以上のスピードで知識やスキルをマスターできるようになったのです。
新入社員の研修は社内の人で済むのです。その方が温かみがあり、知識以外のことが伝わるからです。リーダーはそのような環境を作る決断をするだけです。
小学校の学習指導要綱でも変わってきました。子供たちは幼児のころからどのようにすれば脳の働きが最適化されて今までの倍以上の脳力が出るかを学んできています。
そうして余った時間をもっと有効に、別なことに使えるようになるのです。小学校の先生の立場は大変です。

幼児から成人になるまでの勉強の仕方が変わっているのです。
もっと戦略的で右脳的、想像力の源になる思考法を勉強しているのです。

会社では問題解決、プロジェクト・マネジメント、事業計画達成、チャレンジ、リジリエンス、メンタルタフネス等を勉強していますが、子供たちはそんなのは一度聞けばわかるのです。

今日ここでお話しすることは皆さん既に実行されていることと思います。
概念を知り、そのための方向性を見つけるための潜在意識を強化して、思考を今までの論理的、サイエンス的考えや立証という思考法だけでなく、創造性の源である、右脳的な答えが一つではない、抽象的な思考法に転換していただかないと、論理性と知識をあまり勉強しておらずに頭の中に余白がたくさんある若者に遅れを取ってしまいます。

今までに何度となくSingularity(ITが人間の知識を超えた時点・特異点)やTransformation 変容の話をしてきました。これらは芸術家、数学者、理工系の人の話だと思っていらっしゃったと思いますが、今はあなたがこのような感覚を働かせなければならないのです。
頭の中で納得するのではなく、わからなくても、答えがいくつもあっても行動することが必要なのです。
これはInside(自分の個々の中)の思考とOutside(誰が見ても分かる)の思考とが重なり合った行動なのです。

クリエイティブとは今考えていることからはみ出ることです。夢を見る事、大きく考える事です。


・アウトオブThe Box,箱からはみ出る 自分の信念を取り払う、疑う
・Reframing 、枠を変えてみる 別な環境に入る
・Journey、旅に出て全く違う世界を見る 世界中を見て歩
・Challenge、挑戦すること 出来ないと思うことに挑戦する
・New business、今の仕事ではないことを考える

・都会で仕事がなければ田舎に行く       In bound
・日本で仕事がなければ海外に出かける     Out bound

この世で一番大切なことは、自分からチャレンジしなければ何も起こらないという事です。

  • 思いつきを話すまえに、もっと別な可能性(Out of the box)を考える癖をつける
  • 思いつきを話す前にAlternative代替案を考える癖をつける
  • 思いつきを話す前にSubstituteを考える癖をつける
  • 話す前に4秒~10秒考えて何らかの別の思考を取り出して、または答えを出してから話す。

思考をする際の一般的なツールにSCAMPER, SMARTがあります。
掘り下げて話す場合にはSWOT, Have/do not have, Goal Grid, Urgent/Important, Obtain, Eliminate などの詳細に深く入るためのツールがあります。ググルという方法もあります。


S Substitute Specific 代償行為
C Combine Hybrid 混ぜ合わせる
A Adapt Flexible  適合
M Magnify Chunk up  拡大
P  Put to other uses    代理利用
E  Eliminate  Get rid of  取り除く
R  Rearrange  Reframe  別に変える

気づきは人間にとってとても大切なことです。でも気づいたこと、ひらめいたことはすぐ忘れます。忘れないようにするために記録をつけましょう。夢を見た人が朝になって忘れているのを自分に照らし合わせてください。気づきとはそれと同じスピードです。

精神的なことがこれからは重要になる時代です、メンタルを強くする右脳を脅威化する時代です。左脳の論理性は皆さんオーバーフローしていて整理には情報が多すぎます。
体も、肉体も同時に強くしないと人間はだめになります。右脳と左脳のバランス、顕在知識、潜在能力をバランスよくしましょう。

ではどうすれば良いか。

人と人との付き合いが大切になる時代です。人間関係も変わるし、話し方も変わります。
「あれ知ってる?」などという質問は馬鹿げているのです。

杉井要一郎 / 2017年4月第5週号 © 2017 Gledis Inc. All rights Reserved.

コメント